2月4日:ふしぎないきもの

赤ちゃんって不思議だ。我が家にいる生後7か月のいきものはとてもかわいくてとても不思議。よだれが垂れていても気にしないし、うんちがおしりについていても気にしない。わたしだったら気になるけどな。鼻くそがついていても気にしないし、離乳食で口の周りがベタベタでも気にしない。わたしだったら拭きたいけどな。

赤ちゃんってすごいな。見ていて飽きない。自分とはぜんぜん違ういきもの。よくわからないところで笑うし、よくわからないところで泣く。

7か月赤ちゃんを育ててみて思ったけれど、わたしは赤ちゃんの「お世話されている恩をカケラも感じてないところ」がたぶんだいすきだ。鼻水を拭いたら怒るし、おむつを替えようとしたらハイハイで逃げようとするし、麦茶をあげたらブーッと吹き出してくる。そんなことある? 大人がやったら怒られるよ。すごいことするじゃん! とびっくりするたびになんかおもしろくて笑う。水分を取らないと死んじゃうのに、そんなこと気にせずにブーしちゃうんだ? めちゃくちゃワイルドじゃん。

わたしのお腹にめり込むくらいハイハイで突き進んでくるし、ちいさなおててで顔をバンバン叩いてくるし、髪の毛を掴んでくるし、たまに抜くし、よだれをかけてくるし、服で鼻水を拭いてくる。人生でそんなことされるのはじめて。繰り返すけど大人がやったら怒られるからね。

なんてふしぎないきものだ。それでもかわいくてかわいくてつい頬がゆるむんだからふしぎだ。いたいよう、と言いながら笑っている自分がふしぎだ。髪の毛むしられてんだぞ。怒るとこだぞ。でもニコニコ笑っている小さなお顔を見るとまったく怒る気になれない。小さなおてての中にはわたしの髪の毛が数本。イッテ〜! でもかわいい。その繰り返しで今日が終わる。